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=第二幕=
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=第一場 チーサナ・クラッシャー・スーパー・スター?=
少し大きめの人形の手を引いてゴッキ登場
ゴッキ:怪我をばらしたのは誰?
MOB:氷のミーティング、凍えるミーティング
ゴッキ:人もお金も足らないわ
MOB:足らない、使っちゃったわ
ゴッキ:どこにだってねじ込むわ
MOB:ごり押しよ、特権よ
(MOBの歌)
ちいさな・クラッシャー
だめだ あの子はだめだ
(コイズミールの歌)
私は理解できない
あんなことを仕出かさなければ
すべて上手くいったのに
カイカック・コイズミールがゲーリー・アベールを睨む
アベールは痛そうにお腹を抱える
ゴッキは勝ち誇ったように口角をあげる
(群衆の歌)
ちいさな・クラッシャー
だめだ あの子はだめだ(繰り返し)
人形が倒れかかり、ゴッキが振り払うよう人形を離す
近づく人々を威嚇するように睨む
ゴッキ:年収は?
MOB:おいくら?おいくら?
ゴッキ:鍵をかけて
MOB:ガチャンと、屋上に
人形を放り投げ、両手を大きく広げる
ゴッキ:報道規制よっ
コイズミール背を向けて退場
アベール、おむつを手に取りこそこそと退場
群衆も一人、また一人と背を向け退場していく
―暗転―
ゴッキにのみスポットライト
(コーラス)
だめだ あの子はだめだ(フェードアウト)
ゴッキの声だけがむなしく響く
ゴッキ:ヒーソクリフを産んだ私を讃えなさい!讃えるのよっ
スポットライトも消え、ゴッキの声が響く
ゴッキ:この子はキングになるのよぉぉっ
―幕―
=第二場 媚女と不自由=
ゴッキが一列に並べた使用人に怒っている
ゴッキ:一体どうなっているの?何とか見れるように仕上げなさい。あの子はショーライキングよ!
使用人たちは下を向いて耐えている
ヒーソクリフはかまうもんかいとばかりに走りまわり、その後ろから乳母が追いかける
ゴッキ:あんたたちがすることはヒーソクリフをベストな状態で民の前に出すことよ。
MOB:ベストに、アワワをベストに
ゴッキ:怖い物はないわ。ヘビだってつかめるのよ
MOB:ヘビのほうが怖がるわ、怖い怖い
ゴッキ:みんな私の味方なのよっ
MOB:ほんのちょっと、少しの人だけよ
使用人たちは互いの顔をこっそり見合わせて眉をしかめる
メイドは衣装を出し、ヒーソクリフを追いかけながら着せようとする
コックは慌てて料理を作る、それをゴッキがダメ出しをし、つくり直す
服屋はドレスを次々に見せる
すぐそばで使用人たちが折り紙を折る
コマネズミのように動き回る使用人たちは時々止まってお手上げとばかりに手をあげ歌い出す
※ビー アワワ ベスト
儀式が始まるよ
リハをやって 形を整え
背中にカラクリ入れて さあ立ち上がれ
すてきな肖像画 描きますからね
宴会はみんなこっそり
みんなこっそりやりましょう
さあ何とか上手く誤魔化して
さあどうぞ
ビー アワワ ベスト
ゴッキ:おかあさみゃ〜、立派なオノコでしゅわ。祝ってくだしゃい
※繰り返し
小皿も 裏から こそこそ帰る
これ以上にはならない
お望みのおのこ
これが限界
さあどうする?
ビー アワワ ベスト
使用人たちは疲れ果てその場に座り込む
ライトが前面に動き、アキシーノ公爵家の 人々がめかしこんで写真撮影に臨む
フラッシュがたかれ、ヒーソクリフはダッシュで逃げ、途中で靴が脱げるが、かまわず走る
一同慌てて追いかけ、大騒ぎになる
あらゆるものがひっくり返り、声が飛び交う
ゴッキ:映したら罰則よっ
ゴッキの声がむなしく響き、騒動の中に消えていく
遠くにアイコディーテ姫の姿が見える
姫がにこっと笑い手を振ると人々はみな姫の方へ走り去る
ゴッキ:ショーライキングなのにーっ
ゴッキの頭の上にたらいが落ち、グワーンと音を立てる
音楽が流れ上を下への大騒ぎになる
―幕―
以上をもちまして、本日のプログラムはすべて終了いたしました。
また、異常をもちまして、公爵家のたくらみはほぼ終了いたしました。
作・演出:ウサリアム・ジョークスキヤ
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