なまくらの草子

1   なまくらの草子 第一四九段 いやしげなるもの
 
いやしげなるもの
 
不可思議なる心。
白き髪に重ねたる帽子。
つねによそほいのあたらしき。
すり寄りたるものは、さるいふかいなきものにて、なかなかなにともいえず。
あたらしうしたてて、姥桜おほくさかせんと、豆乳色、お汁粉色などいろどりたる衣つくりたる、 はいやしきなり。

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